高気圧酸素治療
高気圧酸素治療とは
私たちの生活環境の空気圧(大気圧)は1気圧で、21%の酸素が含まれています。当院の高気圧酸素治療は、専用のタンク型の治療装置の中で100%の酸素を使い、2気圧(水深10m相当)まで上昇させ体の酸素不足を改善する治療法です。
通常、呼吸により取り込まれた酸素は血液中の赤血球内の中にある「ヘモグロビン」により全身に運ばれていますが、ヘモグロビンが運べる酸素量にも限界があります。
高気圧酸素治療は、直接血液に溶け込む酸素(溶存酸素)の量を通常の10~20倍に高めることで、様々な治療効果を発揮します。
『酸素カプセル』と『高気圧酸素治療』の違い
街中の整体院などで実施している一般的な「酸素カプセル」は、大気圧中の酸素(21%)を1.3気圧程度まで加圧する健康器具(非医療機器)です。
それに対して、「高気圧酸素治療」では、100%の酸素を2.0気圧まで加圧可能な治療装置(医療機器)を用い、血液中に溶け込む酸素量(溶存酸素)を桁違いに増加させ、様々な組織の修復が可能な治療法です。
主な治療効果、保険適応疾患
1)主な効果
- ①高酸素化
- 血液内の酸素が増えることで身体中に酸素が行き渡ります。
- ②抗菌作用
- 酸素にある抗菌作用を利用し、細菌の発育を阻害します。
- ③血管収縮
- 頭蓋組織内圧力を減少させます。また、むくみの抑制にも効果があります。
- ④気泡縮小
- 圧力をかけることで身体中の気泡が小さくなります。
- ⑤新血管作成
- 血液中に多くの酸素が流れることで新しい毛細血管が作られます。
そのことで血流阻害になっている組織に酸素を送ります。
2)適応疾患
一連につき10回まで |
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一連につき30回まで |
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治療について
治療中はスタッフが付き添いますので、ご安心ください。機器の中にマイクがありますので、何かあればいつでもスタッフと会話が可能です。治療中は体を動かすこともでき、テレビ鑑賞も可能です。患者様はリラックスした状態で治療を受けることができます。
治療時間は気圧調整時間を含め、約90分となります。その間、お手洗いに行けませんので、治療前にお手洗いに行かれることをおすすめします。
注意事項
①持ち物について
この治療には、貴金属類、引火性のある物の持ち込みは出来ません。シップ、整髪料など身に付けるような物もご遠慮ください。
患者様には治療着に着替えていただきます。ロッカーを用意しておりますので、貴重品等はロッカー内で管理をお願いします。
【持ち込み禁止例】
マッチ、ライター、カイロ、補聴器、携帯電話、鍵、腕時計、アクセサリー類、
シップ、軟膏、ウール・ナイロン・テトロンなど静電気が起きやすい衣類
②耳抜きについて
治療中、気圧が変化する際に耳に違和感(飛行機に乗った時や新幹線がトンネルに入った時のような耳に何か詰まった感覚)が生じることがあります。その際には耳抜きをしていただきます。
【耳抜きの方法】
・唾を飲み込む
・あくびをする
・飴を舐める
※ 耳抜きがうまくできない場合、副作用(中耳炎、内耳炎等)を生じることがあります。耳に痛みが出た場合は、すぐにスタッフにお知らせください。
高気圧酸素治療をお受けいただけない方
・閉所恐怖症をお持ちの方
・肺気腫など慢性肺疾患をお持ちの方
・喘息の治療中の方
・気胸の既往がある方
・耳や眼の手術を受けたばかりの方
・その他、担当医が不適切と認める方
保険診療での治療費について
保険診療での高気圧酸素治療の治療費は、診察料や技術料を除いて、以下の様になっております。
【保険診療での1回あたりの治療費】
・3割負担の方:9,760円/回
・1割負担の方:3,250円/回
※自己負担額は、ご加入の保険制度により異なります。また、他の治療法との兼ね合いなどで、限度額適応認定証や 高額療養費制度などで払い戻しを受けられることがあります。自己負担額についての詳細は、当院受診時に受付にてご相談ください。
『保険適応外の疾患や症状』に対する高気圧酸素治療について
当院では、高気圧酸素により溶存酸素量を増加による組織修復の促進で、痛みや腫れなどの症状の改善が見込まれる以下の状態でお困りの方を対象とした自費診療(自由診療)での治療も行っております。
・スポーツ外傷(骨折、肉離れなど):スポーツ選手など
・声帯浮腫:声楽家・音楽家など、喉への負荷の高いお仕事をされている方
【『保険適応外の疾患や症状への高気圧酸素治療』の自由診療での治療費】
・1回コース : 38,500円(38,500円/回)
・5回コース :170,500円(34,100円/回)
・10回コース:330,000円(33,100円/回)
※ 保険適用で治療を受けられる方の治療費ではありませんのでご注意ください。